黄泉の国のアリス



アジトの屋上に登るとどこまでも続く空が見えた

この空は尸魂界まで続いてるのだろうか。



「はぁ・・・」



なんでこんなことになったのだろう

嫌だ。帰りたい。

幻しかない虚無の世界で生きるなんて。

耐えられない



「おい。なにしてやがんだ」

「サソリさん・・・少し・・・眠れなくて」

「なに考えてる?」

「・・・この世界は幻で・・・なにもないところにいきなり放られるなんて私もつくづく神様に・・・愛されてないなぁって・・・」



呟きながら自嘲気味に笑う

神様?そんな優しいものはいないのは知ってる

私はなににも愛されてないだけのはなし



「なんでお前にそんなことが分かる?」

「ふぇ?」

「ここが幻だってなんでお前に分かる」

「だって・・・夢に出てきた少年が・・・」

「だから。なんでそいつが夢だって分かる?」

「え・・・そんな夢じゃないなんて・・・ありえない」

「お前になんでありえないってことが分かる?」



あれ・・・?

緋真姉様が死んで40年・・・

あのとき見た夢で少年は5歳だって言ってた・・・

今日会った少年は45歳??

ありえない。あれが45歳なんてありえない

あの夢は・・・夢じゃない・・・?



「サソリさんっ・・・!!」

「なんだ?」



私は今考えたことをサソリさんに話した。



「お前・・・何歳なんだ?見たところ19ぐらいだが・・・」

「え?私ですか?私はもうすぐ150ぐらいだと・・・」

「死神とやらは長生きだな・・・」

「一回死んでますもん。あ、私は死んだも生きたもないんですが・・・」

「おい。」

「はい?なんでしょう」

「悪い方に考える癖をやめろ」

「私は・・・本当にできそこないなんですよ・・・朽木家の生まれなのに死神にもなれないし・・・」

「お前にはお前にしかないもんがあるだろうが。」

「なにも・・・」

「此処に来れるのはしかいねぇだろ」

「え?」

「どんな死神でも此処に来れた奴はいねぇだろ。」

「私は・・・来たくて・・」

「オレは。お前に会えてよかったと思ってる。
少しは自信もて。見ててイライラするぞ」

「ありがとうございます・・・私も・・・皆さんに会えて・・・本当に良かったと思います」

「早く寝ろよ」



サソリさんはそう言うと立ち去ってしまった。

ありがとう。サソリさん・・・。



尸魂界に居たときは私にこんなこと言ってくれる方はいなかった。

もしかしたら・・・私は此処にいるほうが・・・楽しいのかもしれない



明日から鬼道を練習しよう。

皆さんのお役にたてるように。



私だけの能力を見つけるために

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