黄泉の国のアリス
「あっ!眼が覚めたってばよー!!」
「赤丸!眼さめたらしいぜ!!」
なんだか長く眠っていたような気がして眼を開ける。
「あなたは・・・?」
「俺はうずまきナルトだってばよ!」
「犬塚キバ!こいつは赤丸だぜ!」
「わんわん!」
「いや・・・あの・・・名前ではなくて・・・此処は・・・」
「木の葉だ。」
「があら!なんで我愛羅が此処に・・・?」
「おめーは物騒な山賊に襲われてたんだよ。あ、俺は奈良シカマルな」
山賊・・・イタチさんたちをお見送りしたあと幻術にかけられて・・・そして・・・・・・
記憶がない・・・
「あのっ・・・私はどれくらい寝てたんでしょうか・・・」
「二週間。」
「
えぇぇぇぇぇぇ!?
二週間・・・・そんなに・・・」
怒られる。確実に怒られる。
静かに怒るイタチさんと烈火のごとく怒るデイダラさん。睨み付けてくるサソリさんと呆れる鬼鮫さん・・・!!
怖すぎる。(怒られたことないけど)
「あの・・・私帰ります!!」
「ゆっくりしてけばいいってばよー」
「つーか先公たちが帰さないと思うぜ」
「お菓子あげるよー」
「でもっ!私は!」
「うーん・・・ちょっと帰すのは無理なんだよねぇ」
「カカシ先生!」
・
・
・
・
・
カカシ先生って人がナルト君?たちを追い払って二人っきりになる
「で。君は大蛇丸とどうゆう関係?」
「大蛇丸ってなんですか。」
「うーん・・・あんまり嘘つかれるとイビキの拷問うけてもらわないといけなくなるんだけどなぁ・・・」
「ですからっ!大蛇丸がなにかを教えてください!!」
「君・・・本当に知らないの?」
「さっきから言ってるじゃないですか!」
こんなとき・・・白哉兄様ならどうしただろう。
きっと一掃して終わりなんだろうなぁ・・・
「うーん分かってないみたいだから一応説明しとくけど君、大蛇丸の部下。つまり音忍に攫われてたんだよねーナルトたちには山賊って言ってるけど」
「で。私がなんの関係があるんですか。」
「うーんその音忍に吐かせたんだけど、大蛇丸は君を何に代えても連れてこいって言ったんだってー」
「・・・私は知りません」
「うーん・・・嘘ついてるみたいにはみえないしねぇ」
「帰らせてもらえるんですか?」
「それは君の安全のためにも駄目かなぁ・・・大蛇丸が狙ってるってことは暁も狙ってる可能性があるしねぇ」
「暁?」
「そ。暁。うちはイタチや干柿鬼鮫とかが所属してる組織」
聞いてはいけないと心が叫ぶ。
それ以上は。それ以上は。踏み込んではいけない。
心が叫ぶ
「私・・・」
話を打ち切ろうと言葉を発したときに思い出したのは兄様。
兄様の涼しげな顔と兄様の凛と響く声
「"心"に惑わされてはいけない。それは時に嘘をつく」
「ん?なぁに?」
「その・・・暁って組織はなんなんですか?」
「うーん・・・分かんないんだよねぇ・・・尾獣・・・我愛羅やナルトを狙ってることしか分からないんだよねぇ・・・」
「そうですか・・・」
「だから帰せないんだ。あ、あとで女の子たちにご飯もってこさせるね。それじゃぁ」
カカシさんが部屋から去っていく
「あ・・・あぁぁぁ・・・」
止められない。止められない嗚咽
流れる涙。溢れる悲しみ
まさか。まさかイタチさん・デイダラさん・鬼鮫さん・サソリさんが・・・悪だなんて。
我愛羅を。我愛羅を狙ってるだなんて
「兄様・・・兄様・・・私・・・どうしたらいいのでしょう・・・」
誰よりも。何よりも兄様に教えてほしかった
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